スタッフ釣行~東京湾奥のサワラ動向調査~
朝夕が涼しくなり、夢の島でも日増しに釣りに向かわれる方が多くなっている季節となり、湾奥エリアに船を所有されている方々にとっては近場で大型魚が狙える絶好の時期となっております。
東京湾を代表するシーバスもデイゲーム・ナイトゲームと型・数ともに狙いやすい時期ですが、イナダやワラサ、サワラといった青物たちも羽田や浦安界隈で既に賑わいを見せております。
この時期になると湾奥の船だけではなく、横浜方面からも船が集まり、鳥や魚の跳ねを見つけてはルアーのキャスティングやジギングで様々な手法でヒットパターンを見つけていくのも楽しみの一つですね。
特に青物は情報戦的な要素を含んでおり、やはり連日のように出港されている方は迷いなくポイントを的確に見つけ出し、釣果につなげていらっしゃいます。
潮周りはもちろん、水温や雨水の影響でエサとなる小魚たちの動きは刻々と変化していますので、昨年の情報よりも直近の遊漁船釣果や出港されている方の情報を聞いた上でポイント選びやルアーの選択をされることが本命魚を手にする近道となります。
マリーナでは日々のお客様との会話の中でそうした釣果情報が集まっておりますので、不安な方は釣りに向かわれる前にちょっとしたヒントとして、ぜひスタッフまでお問い合わせください。
スタッフ釣行記事もなかなかブログアップができずにおりましたが、我々も湾奥青物シーズンが大好きですので、サワラをターゲットとした釣果や釣り方をお伝えすべく、これまで釣れた際の状況などを情報共有としてお伝えさせていただきます。
10月に入り、水温も落ち着いてきた湾奥エリアではサワラも十分な量が入っていながらも、なかなか釣れない状態が続いております。
現在の有望なポイントは木更津アクアライン南北のエリアや横浜・川崎沖、羽田沖、浦安沖と広範囲に散っておりますが、数週間通ってみて感じたことはサワラに絞ってみれば浦安沖~羽田沖にかけての魚影が一番濃いように感じます。
実際に釣れている船を見ても、イナダやワラサ・タチウオも視野に入れた場合は木更津や横浜・川崎沖を視野に入れても良いと思いますが、まだ数釣りパターンに入るまでは潮周りや潮色を見ながら近場でじっくりと場所選定されたほうが良い釣果に結びついているようです。
捕食物については10月中旬現在の傾向として、釣ったサワラが吐いたベイト(エサとなる小魚)を見てもイワシへの偏食が感じられます。
湾奥エリアを観察すると現在のベイトは主にカタクチイワシ・サッパ・コノシロが主体です。同じエリアにこれらがいた場合、不思議なくらいに捕食者たちはイワシの群れに着きます。
浦安沖では実際に船下を通過するイワシたちを見る機会もありますが、シラスサイズの2~3㎝程度のものから、5~8㎝のしっかりとした大人のサイズまでイワシのサイズは様々です。
魚探をお持ちの方であれば、魚探の水中映像を見る機会もあるかと思いますが、イワシとサッパやコノシロ、ボラでは遊泳層や種類による習性が違う為、映り方の違いによる魚種判別は絶対ではないものの、慣れてくるとだんだんと推測ができるようになってきます。
特にコノシロなどは表層から底層まで埋め尽くすような反応が出ることも多いですが、あまりにもベイト反応が濃すぎるエリアはルアーを食わせる確率も下げる事となりますので、適度なベイト量の群れを狙ってみたり、群れの端側を狙ってみることも有効です。
魚探上のベイトの群れの下に着く青物の姿が映らないわけではないのですが、やはり移動も早い魚達ですので、ポイント選定は鳥山だけにとらわれずにそうしたベイト反応に船を当て続けていく事がポイントになってきます。
今シーズンの現在の特徴として、鳥山は各地に出るものの20㎝程度の小サバの鳥山であることも多く、小サバやイナダの鳥山であることが多い状況です。そうした鳥山にサワラがいないわけではないと思いますが、投げる度に本命以外が釣れてしまう事も多く、魚の活性の良い時間帯を終えてしまう事もある為、多少離れたポイントを狙ってみることも良いかと思います。
跳ねていればサワラの存在を確認する事が出来ますが、跳ねていない場合もよくありますので、そうした際はまずは潮目周りのベイト反応を重点的に攻めてみましょう。
狙い方はミノーやスピンテール等を使ったキャスティングによる水中に対して横方向での攻め方と、メタルジグ等を用いたジギングによる縦方向を狙う釣り方に分かれます。
浦安~中央防波堤沖等の水深約15m程度までの浅場エリアを狙われる場合は横方向を広く狙えるキャスティングの方が効率が良いですが、船が風や潮で適度に流せる状態であれば、ラインを送り出すことでジギングでも海底から斜めに広く探る事も可能です。
今年は近年流行りのミノーを用いたジャーキングやヘビーウェイトミノーを用いた高速巻きに加えて、ブレード付きでアピール力を高めたブレードジグも実績が高く、ルアー選びの選択肢は様々です。その日の状況の違い(天気・船の流しの速さ・潮色・魚のいる泳層等)に合わせて変えていきます。
今シーズンのマリーナスタッフの釣行においてもサワラの釣果はほとんどが浦安沖~中央防波堤沖にかけての釣果となります。
序盤はヘビーシンキングミノーの早引きに釣果が集まっていましたが、ここ最近は30~40gのブレードジグのキャスティングからのタダ巻きでヒットさせたりとどのような攻め方でも釣れておりますので、やはり少しでも魚影の濃いエリアに入る事が大事なようです。
サワラのサイズに関しては既に90㎝サイズも出ておりますが、10月中旬のアベレージとしては70~80㎝サイズが主体となっております。引きはサワラ特有の船際での突っ込みには注意が必要ですが、プレジャーボートの場合は多少魚を走らせることもできますので、十分にサワラが落ち着いてから取り込みを行いましょう。
取り込みミスによるラインブレイクやフックアウトが多くなりますので、この時期は大きなネットを持っていく事も貴重な1本を狙う上で大切な事ですね!
取り込み後はせっかくのサワラを美味しくいただく為に大切な事として、血抜き等はもちろんのですが、サワラの体を折り曲げて保管しない事もポイントです。サワラは身割れを起こしやすい魚ですので、折り曲げて保管してしまうと捌いた際に身の筋繊維が裂けてしまう事となります。
サワラの場合、釣りあげた後は船の生け簀等でも生かすことができず死んでしまいますので、大きなクーラーボックスの用意や写真撮影後は頭を落とす等して、なるべく身に負担がかからない状況をつくってあげると良いです。
サワラ料理に関してはどのような調理法でも美味しくいただく事ができる魚ですが、皮が薄く加熱等でパリッとした食感を味わう事ができる魚ですので、加熱調理であれば皮を活かすのも良いですね♪
個人的には皮を炙った炙り刺しが好きですが、西京焼きやムニエル等もふわふわの食感を味わう事ができて大好きです。
今年のサワラはサイズが小さくとも脂がしっかりとのっておりますので、食味を楽しまれる方にもおすすめの魚です!
現在浦安沖にもタチウオはまだ少数ですが入ってきており、これから徐々にサワラ以外にもブリクラスを含むワラサやドラゴン級のタチウオも狙えるようになってきます。
これから徐々に水温が下がり、本格的に湾奥での数釣りシーズンを迎える事になると思いますが、どのタイミングでそのスイッチが入るかはわかりませんので日頃から情報収集とタックルを万全に備えてぜひ挑戦してみてください!
皆さまのよい釣果報告をお待ちしております^^